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  養殖サンゴ室たより (ご紹介)

(※内容、写真などは随時更新しています。)

 当店は2011年頃からサンゴの養殖試験を開始し、2012年より大阪から長崎に移転後に小規模ながら本格的にサンゴの室内養殖を開始しました。

2018年5月、地理的な通販改善のため奈良県天理市に移転し、以降順次再開させていただいております。

 養殖とともにシステムと自社の添加剤(ハードドレース、ソフトトレース)の改良など、飼育研究の試行錯誤と改善を続けております。

養殖開始時より自社製造の添加剤類と月間数%の海水・淡水の補充のみでサンゴの増殖がほぼ可能になっており、今後システム、添加剤、生体の研究あわせ、益々の改善と

努力を行ってまいります。

養殖水槽の概要など:

 水量:合計約1800L (複数のシステムを連結して使用)
   主にサンゴ用システム:1300L + 海藻+魚類等(栄養塩補給用):約500L
 ろ過方式:サンゴ砂を用いた通常ウエットろ過システム
  他、サンゴの種により、水流用に小型ポンプを数台使用。
 使用海水:(※奈良へ移転後) 人工海水(自社 リーフパワーソルトGradius) 
 海水交換:原則的になく、販売で減少する月に20~40L分を補充、他差し水のみ 
 添加剤:週1回、リーフパワーソフトトレースVer2.1+を各システムに規定量~倍程度、
 、ハードドレースVer.3.1を適量使用、スーパーKH+、カルシウムを一時添加、
  (製造ロット試験を兼ねた使用を行っています。)
 照明:R.P.LED、一般LED電球
 水温:24~28℃ 
  管理方法:冷却はエアコン制御、過熱は水槽用ヒーターを使用
 他:
  ・オゾンを弱めに通気 (プロテインスキマーは無し) 
  ・大型カルシウムリアクターBOX
  ・サンゴ水槽水質:硝酸塩:0~5ppm、
     リン酸塩:0.1~0.2ppm、
     カルシウム:約400~450ppm、
     KH:6~8dH、マグネシウム:約1200ppm   

 

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平成31年4月17日 SPSの増殖水槽と環境

現在のミドリイシ・SPS養殖水槽の様子を掲載させていただきます。こちらでは、上記の水槽システムのステータスでもありますように、プロテインスキマーはつけておりません
が、ミドリイシは大変状態よく、多くの種が昼間からポリプを満開にしています。写真は2~3月のものです。

   
(左)平成25年に最初に導入し、以後ずっと枝打ちで養殖を続けているハナバチ系ミドリイシです。(右)平成30年12月に追加した蛍光Gの種類不明のミドリイシです。
照明がホワイトLEDのみのため、色が地味に見えます。

   
(左)用いているライト(アメリカGE製)です。1個18Wで、照射角約30°のスポット型のホワイトLEDです。 
(右)平成30年5月以降、長崎からもってきたウスコモンサンゴのレッドの一部を、増殖環境の指標として、自然のままに大きくしてみています。

     
普段、照明は主にホワイトLEDだけで育成していりますが、ブルーライトだけで見てみると、サンゴの色はある程度綺麗になっています。

●約6年のミドリイシの養殖でわかったこと
 
 当方自身、ミドリイシの飼育・増殖の研究はずっと続けている中で、まだまだ分からないことや自身で勘違いをしている点は多々あるとはおもわれますが、それでもすでに

平成25年頃から約6年以上、SPS・ミドリイシの小規模養殖をするようになり、そのころから上記の飼育方法を取り続けています。

 実際、プロテインスキマーも特殊な照明もなく、自社の添加剤のみを利用して水をほぼ交換しない飼育方法で、同じ種類・元株のミドリイシが今でも成長、増殖を続けてい

ます。プロテインスキマーをつけるどころか、むしろ栄養塩が足らないので、他の生き物にエサを与えている水槽から栄養塩補給のため、わずかづつ水を循環させています。

 プロテインスキマーはミドリイシ飼育に必須なのではなく、他に水を汚す生き物がいるものと一緒に飼育し、かつそれに許容範囲以上のエサを与えるのため、やむをえず

使用するもので、そうでなければ微量成分を除去してしまうもので、使用しない方があきらかに好ましいと考えています。

一般に雑誌やメディアで言われていることと実際はかなりずれがあるように思います。

 

平成31年1月26日 ~マメスナジュエルBOXができるまで~ 

   
(左)まず輸入などで入荷した天然のマメスナギンチャクを一旦数日間トリートメントし状態が良くなったところで岩から丁寧にはがしながら、さらに
カッターナイフなどで数個のポリプに慎重に切り離します。できるだけポリプの部分をつぶさない様にしないと、腐食しやすくなりますので注意が必要です。
(右)マメスナの養生・作成用水槽です。奥部分が分類用の個室になっており、水流をあてながら、分割したマメスナを収容し、養生・増殖をさせます。

   
 最低数日養生し、状態が安定したもの、また増殖したものでサイズが所定のものになったものを使い、植え付けに入ります。予め、作成しておいたセメント
(モルタル)製の専用土台に接着剤(最近ではホールドファストジェルをよく用います。)などで、各色のマメスナを固定していきます。

   
(左)植え付け直後の状態です。ここから、形が良くなるまで養生します。沢山作成すると、その中で増殖具合や見た目に必ず優劣ができますので、
その中で常に一番良いものから順に販売に出すようにし、形がわるかったりポリプが少ないものほど長期間養生して増殖を待ちます。
(右)これくらいの状態なら、そろそろ販売できる状態と判断しています。

もの作りと海水魚の世界

 当店はこのマメスナジュエルBOXを現在、1個¥2,800で販売させて頂いております。マメスナが完全養殖に入れると楽になるのですが、まだそこまではできていないので、

元の仕入れやかかる時間からしても、相当厳しい価格ではあります。ただ、悲しいかなこれ以上のお値段では売れず、現状でも月に1~4個程度で決してよく売れているわけ

ではないという切実な現実があります。この記事も、少しでも売れて欲しいという気持ちもあって書かせて頂いている面もあります。^^;

 もし1個一万円などで売るなら真似しようとする人も現れるかもしれませんが、今の海水魚の世界でまずこの工程やかかる時間を見て真似しようなどと思う人は少ないだろ

うと思います。

  長年、海水魚や特にサンゴの世界は、密漁のサンゴを口八丁とライトマジックで元値の何倍もの価格で売るという商売をしてきた面があり、お客様のために、自分で手間

隙をかけていいものを願わくば安く提供するなどという、普通の商売の概念など遠いところにあるように思いました。  

 そして、そういうことが徐々にできなくなると、だめになっていったのがこの世界ではないかと思います。

 決して、当店の考えや経営方法が正しいとは申しません。当店は当店で大きな問題があり、経営は依然厳しいです。仕事の当然の対価をいただいて、儲けるのはおおい

に良いことだと思います。 商売には、売れるお金儲けの面白みや活気も絶対必要で、まして手間隙をかけたものを高く売るのは決して悪い事ではないと思います。

 ただ、口八丁や誇張だけでなく、そこに”もの作り”や”育てる”精神、お客様や公からみて後ろ指をさされないような、少しでも誠実な仕事をしようとする意識が大事ではな

いかと思います。 それがないと、結局その業界自体が脆弱で景気にいつも大きく左右され、お客さまからいつも一抹の疑いをかけられ、なにかあると今日のようにすぐに

だめになるのではないかと思います。

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●(右)2018年12月6日 移転後、やっとミドリイシ、SPSも少量ながら生産、販売再開をできることとになりました。
●(左)2018年10月24日ヒロハサボテングサです。サボテングサ類は長年養殖できず、奈良県への移転後にやっと安定育成できるようになりました。
 海藻はサンゴより一見地味ですが,昨今人気が高く、少量ご購入でのご希望が多く、本種も1株¥500 の少量販売させていただいております。

        
●(2018年10月17日)奈良軒天理市に移転後に再開したアザミサンゴです。インドネシアからサンゴが禁輸となってしまい、長崎営業時の残りのわずかな断片から
  再開しました。

インドネシア産サンゴの禁輸と、一層の業界の冬 平成30年12月11日(一部修正・追記) 

 奈良県移転して、すでに半年が経ち、まもなく平成最後の年末が終わろうとしております。

 平成30年5月、あろうことかサンゴのもっとも中心的な産地のインドネシアからのサンゴの輸入が禁輸となってしまい、当店はちょうどその頃、移転準備のために多くのサ

ンゴをすでに手放してしまっており、業界と縁が遠い当店は、移転後の6月になってこの事実を知り、再開のためのサンゴ補充もままならず、一時は絶望的でした。

 長崎からもってこれたのは、ハナヅタセンターG、ハナヅタブルー、ミドリイシ、ウスコモン数個、ディスクコーラル数十枚、アザミサンゴのわずかな断片で、しかも

ハナヅタブルー、センターGはやむなく行った無理な輸送や店の準備のための設備がととのわず大半が死亡、ミドリイシもいいものが死んでしまいました。

 しかしそこから現在で約半年間、ハナヅタブルーはなんとか回復して増殖起動にのり、現在フル操業時の約30%程度に増え、センターGも絶滅寸前でしたが辛うじて生存し

て養生中、イエローポリプは8月にヤフ-のオークションでわずか5ポリプしかついていないものを落札してそこから増殖を行い、現在50ポリプ以上にまで増殖、アザミサンゴ

は上記でも掲載しておりますが、欠片のような断片から辛うじて増殖ができました。

 ほか、外部からの補充では不幸中の幸いで沖縄・ベトナム便がまだ健在でしたので業者からの入荷、またヤフオクで他店から購入したり、またお客様からの買取などで生

体を集めつつ、なんとか体制をととのえつつあります。業界はあいかわらず真冬そのものですが、技術的な進歩でサンゴがうまく増殖し、飼えていることもわずかな希望です。

 またこれはすでに数年前からのことで、我々の業界ではあたりまえですが、養殖以外の魚類などの一般生体・一般メーカーの飼育用品販売はまったく絶望的といってよく

、問屋から仕入れる価格以下の値段でネットで売っている状態が普通にあります。大きなお店も閉店が続き、もはや、普通に個人の方が海水魚店をしようと思って

もよほどの資本をもった方がやったとしても困難の極みな状態にあります。かつての当店の交友店も多くが廃業したか完全に副業のようになっており、むしろ、うまくやめて

いけた方のほうがよほど幸せになっていると言えます。

 ついでに脱線しますと、今の様に不景気な上にネット通販店だけが台頭し、町のお店がどんどんなくなれば、海水魚をはじめて下さる方のきっかけを得る機会や場所を奪

い、いずれ皆そろって滅んでしまうのではと思います。また、数十年前からいつも存在した、激安通販店は、圧倒的に有利な仕入れルートをもっているにもかかわらず、なぜ

か多くが長続きしないというのも、不思議な事実です。

 私個人は、海水魚とかかわってそろそろ30年近くになります。昔から海水魚や生物についての研究やこの仕事に青春のほぼすべてをかけてき、悪意と浅ましさに渦巻く

この業界で、及ばずながらですが、なんとか誠実に仕事をしようと心がけてきたつもりです。しかしそれゆえ、研究も、販売業以上につみあげてきたものが多いので、どうに

も心情的に捨てることはできず、心中は覚悟しなければなりません。(笑)周りにご迷惑をかけないためにも、借り入れなどは一切慎み、支えて下さった多くの方、また悪口

の嵐の中で、海水魚界の良心だと言って下さった方になんとか期待にこたえ、できればいつかこの海水魚の技術をつかい、過疎に悩む地域に、地域活性化のための小型

水族館として、かつてのマリンスクエアの復活をさせたいと、はかなく夢に描いております。  

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<以下は、長崎営業時(平成24~30年5月)のものです。>


(長崎営業時2012~2018年5月の頃の長崎の養殖室です。)

          
●2017/7/1 イエローポリプです。本種は一般に飼育・増殖が楽といわれますが、実際に養殖を行ってみると突然の全滅等が意外と頻繁にあり、安定するまで
数年を要しました。状態が向上しますと右の写真のように一つのポリプが幅で約3cm程度まで大きくなり、一般的に入荷してくる状態とはまったく違うものになりました。 
宜しければぜひ、養殖ものと一般品との状態の差異をおためし頂けますと幸いです。

         
●(左)2017/4/18(更新)当店で土台石から自作しておりますマメスナ、イワスナギンチャクによるマメスナジュエルボックスの作成・養生水槽です。
以前はシリコン・サンゴ砂の土台石でしたが、最近ではセメント製に変えております。しばらくお休みをいただいておりましたが、やっと復旧いたしました。
●(右)2017/7/4 こちらも当店で増殖させたディスクから作成しておりますマルチカラーディスクです。 

         
●ディスクコーラル各種です。  

        
●スターポリプ各種です。 ●2015年6月23日更新 セブ産の貴重種です。栄養塩が低い水質のためか、完全にホワイトLED下でも薄いグリーンに見える色になりました。

        
●海藻は各種別水槽で培養していりますが、万一の全滅に備えて各種を混在した保存水槽も別途用意しています。 ●ウミキノコ全体グリーンの増殖水槽です。

       
●ハナヅタブルーの養殖水槽です。(2014年5月撮影)                   ●チヂミトサカ増殖中の水槽です。(画像は2016年8月です。)

        
●2013年6月からSPSの養殖をはじめ、各種ミドリイシ、ウスコモンなど徐々に種類を増やしています。(画像(左)2016年8月、(右)10月です。)   

       ●上記の養殖サンゴシステムで、指標固体として飼育しているフトエダ系ミドリイシの成長記録です。 

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養殖サンゴの開始の経緯と現状 平成29年 6/17若干修正

 現在、当店では主な生体商品となりました養殖サンゴですが、この起源は2007年頃から生体販売が年々厳しくなる中での苦肉の策でありました。当店のような小規模小

売店は、普通は輸入業者から生体を仕入れて販売します。当店ではトリートメント・餌付けを行ってからできるだけ丁寧に販売をしてまいりました。

 しかし、不況でしかも円高であるにも関わらず輸入価格だけがなぜか高騰するなか、海水魚関連の通販は徐々にそして底なしに厳しい状態となっていきました。

 また生体は品質が第一なのは当然としましても通販の魅力はまず安さである、というのが動かしがたい現実です。何年も試行錯誤しましたが、残念ながらどう工夫しても

、今の日本の景気、当店の力量では、もはや一般の生体通販を成り立たせることは不可能に近いと思いました。

 そんな中で、多めに仕入れたソフトコーラルが売れるよりも店で増殖するほうが早いという現象が2011年頃からおきてしまい、皮肉にもこれが養殖を可能にするきっかけと

なりました。本来、当方程度の規模の水槽で養殖ができるはずは無いと思われましたのですが、現在海藻を含めて30品目以上をそろえておりながら、2017年現在で月間

の販売がやっと100個程度というのが現実です。すなわち、平均で各種10日に1個程度の販売のため、多くの種で繁殖が間に合っている状態です。

 まだまだ長い道のりではありますが、どうぞ宜しくお願い出来ますと幸いです。 

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